病気になった時に読むがん闘病記読書案内
闘病記専門古書店という珍しいインターネット上の本屋さんを運営している「パラメディカ」(店主=星野史雄さん)と、患者支援コミュニティサイトを運営する「ライフパレット」が共同で編纂したがん闘病記の案内。
- 編集:闘病記専門古書店パラメディカ、闘病記サイトライフパレット
- 出版社:三省堂
- 頁数:224ページ
- ISBN:978-4-385-36453-7
- 発売日:2010年2月26日
- 定価:1,728
世に闘病記はたくさん刊行されていますが、その半数はがんの闘病記だということです。がんはそれだけ当事者にとって特別の体験なのでしょう。
本書の第1章は、部位別の闘病記。頭頸部・消化器・呼吸器・骨・皮膚・乳房・女性生殖器・男性生殖器・泌尿器・甲状腺・眼・脳・血液・小児がんなど、さまざまな部位のがん体験記が数冊ずつ選ばれています。
第2章は、古今東西闘病記事情。日本の闘病記の変遷はがん治療やがんの社会学の変遷でもあり大変興味深いものです。
第3章は、人はなぜ闘病記を書き、公開し、他人の闘病記を読もうとするのかについて、「いいなステーション」の和田ちひろさんが分析しています。
海外の闘病記事情や役に立て方など、単なる闘病記の紹介を超えた広がりのある読書案内になっています。パラメディカ店主の星野史雄さんは、医療サイトJPOP-VOICEにて9ページにわたって取材されました(2010年12月)